穴があると
覗いてみたくなるのが人情で。
夜中に家に帰る時
ふと、通りすがりの家の壁に穴があいていて……
家に穴?って
木造の古い家だったからまぁ不自然ではない。
周りを見渡し
誰もいなかったから覗いてみると
キレイな30代の女の人と、若い男がエッチしていた。
うわー!って
僕はしばらく見てから満足して家に帰った。
また、明日見よう。
次の日
ドキドキしながら例の穴をまた覗く。
すると
昨日の女の人が
悪そうな男の人に殴られていた。
殴られ!蹴られ!ののしられ。
僕は怖くなって、すぐ逃げた。
次の日
こりもせず
また、覗いたら……アレ?
真っ暗?
誰もいないのかって思っていたら、僕の見た暗闇は目であり、僕の瞳が穴の向こうで女の瞳に写っていた。
「ヒッ!」
叫んで穴から一歩下がった時に、背中が熱くなって生暖かい液体がダラダラと足元に流れてきた。
「おまえか!俺の女を奪ったのは!」
後ろからそんな声と
パトカーのサイレンが微かに聞こえたけど、僕の意識は遠ざかり息絶えた。
「どうしたの?」
若い男の肌が私に絡みつく。
「あそこの穴」
「壁の穴?」
「うん」
もう
用はないから、修理しなきゃ。
【完】
覗いてみたくなるのが人情で。
夜中に家に帰る時
ふと、通りすがりの家の壁に穴があいていて……
家に穴?って
木造の古い家だったからまぁ不自然ではない。
周りを見渡し
誰もいなかったから覗いてみると
キレイな30代の女の人と、若い男がエッチしていた。
うわー!って
僕はしばらく見てから満足して家に帰った。
また、明日見よう。
次の日
ドキドキしながら例の穴をまた覗く。
すると
昨日の女の人が
悪そうな男の人に殴られていた。
殴られ!蹴られ!ののしられ。
僕は怖くなって、すぐ逃げた。
次の日
こりもせず
また、覗いたら……アレ?
真っ暗?
誰もいないのかって思っていたら、僕の見た暗闇は目であり、僕の瞳が穴の向こうで女の瞳に写っていた。
「ヒッ!」
叫んで穴から一歩下がった時に、背中が熱くなって生暖かい液体がダラダラと足元に流れてきた。
「おまえか!俺の女を奪ったのは!」
後ろからそんな声と
パトカーのサイレンが微かに聞こえたけど、僕の意識は遠ざかり息絶えた。
「どうしたの?」
若い男の肌が私に絡みつく。
「あそこの穴」
「壁の穴?」
「うん」
もう
用はないから、修理しなきゃ。
【完】