ちょうど、その瞬間。






ケータイが震えて、メールを受信したことを知らせた。










「……麻緒。」









メールは2件。





1つ目は、麻緒の記念日を祝うメールだった。







ごめんね、麻緒…





今は


報告も、説明も、相談も



する気になれないや…。









2つ目は…







「……え?」






差出人は…今となっては元彼の、かおるさん。








「…どういう意味?」





これがかおるさんなりの別れの言葉?






訳わかんないよ。



好きって気持ち…



早く忘れさせてよ。








『アホ紫衣』












たった4文字。





たったそれだけのメールは








あたしをまた泣かせるには十分だった…