「日曜日、どうしよか?」
雑誌の古着のコーディネート特集をじーっと見つめながらあたしに聞く彼氏。
上野かおる、二十歳。
うえのさんじゃなくて、かみのさん。
間違えられるとかなりイラっと来るらしいから、ちゃんと覚えてあげて。
「かおるさんはどうしたいー?」
今週の日曜日は、あたし達の一周年記念日。
かおるさんの部屋でその日の計画を練ってる最中。
ちなみに、今はかおるさんのもたれ掛かるベッドにあたしが寝転んでる態勢。
とっても居心地が良い、2人の空間。
「せやなー…紫衣がおったら何でもええわ。」
かおるさん、いきなり甘い言葉をはくんだよね…。
低くも無く高くもない声が、あたしは大好き。