進もとしたら、袖を引っ張られた。
「まだ、コクられるともかぎんねーし」
瑠菜の顔はよどんでいたが、「そーだよね。ノエル目当てかもしんないしね」瑠菜が意地悪ぽく言うと、優しい笑みを浮かべながら「そうかもしんねーな」と瑠菜のおでこにピッと指をあてた。
待ってるから行くわと直樹が後ろのドアで待っている女の子へ急いだ。

直樹が女の子の側に行くと女の子の顔は、水銀の体温計が高熱を示した見たいに、首から耳までスッと赤く染まっていった。
そんな二人の姿を瑠菜は胸をわしずかみされていた。



「素直になれない自分にはがゆい?あいつは恋愛に関してはかなり鈍いから、おちおちしてると、誰かのになっちゃうよー」ノエルは席から離れ窓際から止みそうもない雪を眺めていた。