見渡す限り緑一色、視界から脳裏に刻まれる色。
都会に溢れる機械的な音は何一つしない、耳に燻るのは葉と葉がおしゃべりしている陽気なリズム、木々や谷川からは生命の息吹を感じさせてくれる力強い音。


汗で肌が透けるくらいまでにへばりつくT シャツを無造作に開けるじっとりとした真夏。身体の疲れを癒したり気のあった仲間とバーベキューを楽しむ避暑地として訪ねたらどんなにここが最高か。

だが今の自分にとってはここで触れる五感すべてがー苦痛ー以外のなにものでもなかった。


そんな俺の心をーー

頭を壊してくれ。