そして、一気に教室がまたざわめきだす。

「あの容姿で男?!まぁ、女にしちゃ背が高いとは思ったけどさ…」

「うっそーん!俺、一瞬狙ったのに~!!」

「女より可愛いとか、出雲君何者wwまぢウケるんですけどww」

あちこちから声が上がる。

…うむ、女より可愛いのは同意。
羨ましいぞこのヤロウ!!

「お前らはホンッと…(呆)ごめんなー滝川。
コイツら基本バカだからさ。」

「いえいえ(笑)俺もこう言うクラスの方が好きですし!」

「まぁ仲良くやってくれ。
ところで席だが…上杉の横だな。上杉ヨロピコ☆」

『えっ?('д')』

「じゃ、HR終わりー、一限目遅れるなよ~」

そう言って、工藤先生は去っていった。

さっきのは、出雲君のことを色々見ろって…

「上杉…さん?俺っ色々分からんから迷惑かけるかも知れんけど…よろしゅうな?」

ことですよねー。うん。
いや、わかってましたとも。
自分の隣に空席があるのなんて分かってたもんねーだ。

『うん。よろしくね、出雲君。』

「い、出雲でええよ///」

ニコッと笑うと、ちょっと照れた様子で言う出雲君。

『じゃあ…出雲!私の事は、伊呂波で良いよ♪』

そう言ったその時。

「私の事は、唄でオッッッケーー!!!」

『ぐふっ』

いつもより強烈なタックルを唄がかましてきた。

『ぅあ…』

私は思わずその場に倒れこむ…ところだった。

出雲が私の体をパシッと支えて、倒れるのを阻止してくれた。

「ぁっぶね…」

『あ、ありがとう出雲…』

「いえいえ。」

そしてすぐさま、唄をキッと睨み付ける。

『唄!痛いってば!危うく今倒れるところだったじゃん!!』

「ぅ…ごめんなさーい…」

『わかればよろしい。』