「こんにちは」 「あっ…こんにちは」 海都と呼ばれた男の子が笑顔で言う。 焦って声が高くなる。 「おばあちゃんの孫?」 「ええ、海都くんと同い年よ」 「へえー。名前は?」 そういって私に顔を向けた。 「琴穂…柊琴穂」 「琴穂な。俺は鐘堂海都。ここの向かいに住んでるんだ」 「そうなんだ。よろしく」