………
そこに、瑠樹亜は居た。
背もたれのない、ベッドのような二人がけのソファー。
こちらに顔を向けて座っている瑠樹亜。
その上に……
長い髪を振り乱した女が、座っている。
「………っ」
あまりのことに、声が出ない。
経験のないあたしにだって、二人が何をしているのかわかる。
上下する女の動き。
白いスカートを腰までまくり上げて。
太ももとお尻が、丸見えだ。
乱れた瑠樹亜の白いシャツ。
そこに身を寄せる女。
制服のズボンと、黒いボクサーパンツが、瑠樹亜の足元に落ちている。
そこに重なるようにして、白い女物のショーツが。
女の腰に手を回しながら、感情のない瞳を泳がす瑠樹亜。
その視線が……
一瞬であたしの姿を捕らえた。
目が……合った。
ドク。
ドク。
ドク。
あたしの心臓がうるさい。
オペラが大音量でよかった。
そうでなければ。
あたしはここで気を失ったかもしれない。