瑠樹亜がかっこよすぎて、命令されるのが嬉しくて、半泣きになっているドMなあたし。
「ニヤニヤしてないで、早くやって?
僕、早く文庫本に戻りたい」
「えへへ……ごめん」
「マジで、変な女……」
うんざりした顔でシャーペンを握る瑠樹亜。
方眼用紙に、早速、計画表を作っている。
うーーん。
字も綺麗だ。
あたしはラインでのんと連絡を取り合いながら、
(のんは向井の家にいて、そのやりとり内の半分以上は、二人からのひやかしだ)
三日目の自由時間の計画を作る。
あたし達がお世話になる農家のすぐ近くには大きな川があって、そこで自由時間を過ごすことにした。
向井が釣りをしたいらしい。
こうしてしおりの下書きは大体できあがった。
気がつけば、教室にはあたしと瑠樹亜の二人きりで。
なんだか急にドギマギしてしまう。