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髪を切って、数ヶ月。
当たり前だけれど、何も変わったことはなかった。
あたしの恋に、変化など。
何年、いや、何十年経ってもないのではないだろうか。
あれから、瑠樹亜が屋上に行くようなことはなかったし。
あたしが保健室に行くようなこともなかった。
相変わらず、瑠樹亜と美山さんのウワサはあったし。
(日曜日に二人で歩いていたという目撃情報があったり)
さらに、のんが向井と付き合い出してから、あまりあたしを構ってくれなくなり。
瑠樹亜作戦なるものは、とっくに終結してしまっていたのでした。
チャンチャン。
……なんて、思い始めていた夏休み前のある日。
チャンスは突然、やってきた。