ちよっとだけ腑に落ちないけれど。
美山さんがあんまり嬉しそうに笑っていたから。
あたしは何にも言えなかった。


友達、といえば、友達かもしれない。

まだ、二人のことはよく知らないけれど。
知りたいとは思っている。

美山さんにも。
どんどん惹かれている自分がいる。


このかわいらしい顔の下で。
何を考えているのか。
何を抱えているのか。

瑠樹亜との関係も、もちろん。


そして。
『世界のおわり』
が、何なのか。


二人が……
どこへ行こうとしているのかを。



あたし達は結局、そのまま公園で別れた。

美山さんの家はこの町からは遠くて、門限もあるらしい。

大事に育てられてるのかな。
瑠樹亜みたいにお金持ちで、いいお嬢さんなんだろうな。

そんなことを思いながら、あたしは駅で小さな背中を見送った。