「天音(あまね)様。起きてください。」

メイドの声で天音と呼ばれた少女が
大きなベッドから体をゆっくり起こした。

「おはようございます、天音様。」

「おはよう。」

「今日はいい天気ですよ。」

そう言いながらメイドは
部屋のカーテンを開けた。

明かりが一気に部屋に差し込む。

「朝食の用意が出来ていますので
着替えたら降りてきて下さいね。」

メイドは天音の制服を
ベッドの脇に置き部屋を出た。

「……はぁ。」

部屋に小さなため息がこぼれた。