「あー、予定崩れちゃったな」
半分予想はしていたものの、父なら私に会ってくれると何処かで期待していた。

この人は真面目で律儀だから。
あ、でも面倒事は嫌いな人だったな。

そりゃ、会うわけないか。

私も正の事考えないためと嘘を嘘にしないために会おうとしてただけだし。

…正、か。なにしてるんだろう。

父と電話をしているうちに駅に着いてしまった私は、とりあえず駅の中にあるカフェに入った。