四時間目の授業の始まりを告げる鐘が鳴った。私はまだ、坂を登っている最中なのに、もう始まるのか。

高校三年生になって数日、私のこの遅刻癖とサボり癖は入学当初から治ることなく順調だった。治らないんじゃなくて治さないだけなんだけれど。

そして鐘が鳴ったことがわかると、私は【いつも】の空き教室へと向かった。