なんで、自分のことすらわからないの。
やっぱり、考えるのやめよう。

でも、教室を出たはいいけど、私はどこに行けば良いんだろう。この学校に私の居場所なんてないのに。葵と正臣と涼太が居る場所が私の居場所なのに。

「…葵は、お父さんの所だし」

葵に会いたい。会ったらきっとこの妙な気持ちなんてなくなるはずなのに。

そうだ、葵に正臣と涼太を見ててって頼まれたんだった。…私どうすればいいんだろ。正臣は教室に居るし、涼太はきっと帰っちゃったんだろう。

………空き教室、行こう。

そう決めると私は空き教室へと向かった。