私が止めても、正臣と涼太…いや、私達四人が煙たがれる事が無くなるなんて思ってないけど、被害を少なくすることは出来る。

私や春が止めないときっと授業は無くなる。するとクラスメイトや教師は迷惑だろうし私と春以外に正臣に逆らう人はこの教室には居ない、誰も当てにならない。私が止めるのは皆の為なんて思ってない訳じゃないけど、一番は大切な正と涼太をこれ以上悪く思われたくない。

それだけなのに、なんで正はわざわざ嫌われることするの。涼太もなんで正に続いてクラスメイトに絡んだりするの。

ああ、やっぱりわからない。

「葵、邪魔、鬱陶しい、帰れ」正臣は苛立ちを隠すことなく私に言い放った。

彼女になったのに、そういう所は変わらないんだ。正の一言一言に浮かれて、ご飯作ってくれたのを特別なんて思って。

私、浮かれて、馬鹿みたい。

「あはは、じゃ、お言葉に甘えて!
もともと今日用事あったんだよねー、
先生、早退させてもらいますんで」