「ねぇ、稜、転勤しちゃうの?」

「あ、うん。友哉に聞いた?」

「うん。.......いつ、向こうに行くの?」

「年明けてすぐ。来月から、あっちに勤務だから。」

「ふぅん。........すぐなんだね。」

「独身だから、身軽に動けると思われてんじゃん?仕方ないよ。」



こんな風に稜と話せるのも、あとちょっとなんだ........

突然すぎて、気持ちが付いていかない。

稜がいない生活なんて、全く想像できない。



「すっげー寒いんだろうな。旅行だったら楽しめるんだろうけど、住むとなると、どうなんだろ?」

「そうだね。でも、美味しいもの、たくさんありそう。」