意味深な言葉が気になりつつも、運ばれて来たシャンパンに目を奪われる。

ピンク色のシャンパンにはイチゴがまるごと一粒入っていて、見た目もすごく可愛いい。

こういう細かい所にも、航佑のセンスが表れている気がする。



シャンパンで乾杯した後は、幻想的な景色を眺めながら、お互いの話をいっぱいした。

稜のおかげで想像していた以上に、航佑が私やうちの家族について知っていたから、それに驚かされる場面も、何度かあったけど。



航佑は同じ年なのに、どこか大人びていて、話していると不思議なほど落ち着く。

目には見えない何かで、優しく包まれているみたいな気になる。

かと思えば、わざとイジワルしてみたり、子供みたいな顔で笑ったり.........

キュンとする仕草もたくさん見せるから、緊張なんてとっくに解れたはずなのに、胸の奥で続くドキドキが、いつまで経っても鳴り止まない。