ページをめくっていると、五歳くらいの私と稜が、ぴったり頬をくっつけて抱き合っている写真が出て来た。



「うわ、可愛いい。この頃の私って、将来、稜のお嫁さんになれるって、信じて疑ってなかったなぁ.......。」

「何回もプロポーズしてたもんな。」

「そう、そう。ちゃんと婚約してたし、どっちの両親も、お兄ちゃんも友哉も認めてたしね。」

「そうだよ。子どもって、すげーよな。」



ちょっぴり恥ずかしくなるような思い出話に笑いあっていたら、ポケットに入れていた携帯が着信音を奏でた。

.........航佑からかな?



「出なよ。俺、コーヒー淹れてくるわ。」

「うん、ありがとう。」