「だから、覚悟を決めた。」

「.......覚悟?」

「いつか稜がお前への気持ちに気付くかもしれない。それでも負けないくらい、心優を全力で愛そう、愛してもらえるように頑張ろうって。」

「航佑........。」

「だから、さっきの言葉、マジで嬉しかった。」

「..........。」

「稜と何があったかわからないけど、俺はお前を信じてる。これからも俺のそばにいてくれるよね?」

「........うん。」



今まで航佑が抱えていた苦しさを思うと辛くてたまらなくて、また涙がこみ上げて来た。

航佑は優しく微笑むと、私の髪を掻き上げ、頭からすっぽり包み込むように抱きしめた。



一年前の、あの時と同じように........