やっと見つけたベルのライトをボ〜っと眺めていたら、友哉にバシっと背中を叩かれた。



「いって〜! 何だよ。」

「嘘つき。ほんとは何処に転勤するか、もう決まってるんだろ。」

「..........。」

「あと二週間しかないのに、決まってない訳ないじゃん。何処行くんだよ。」

「バンクーバー.......。」

「はぁっ? てめぇ、ふざけんなよ。何で早く言わねぇんだよ。」

「ごめん.......。」

「ったく、もう。最後の最後まで手がかかる兄貴だな。向こう行ったら、もう俺は助けてやれねぇぞ。」

「..........。」

「俺、先に帰ってるから。後は何とか、自分で頑張れよ。」