暗くなって、息も白くなり始めた頃、友哉夫婦と温人、俺と心優で、公園に向かった。

だけど予想通り、歩いているうちに、去年、公園まで心優と歩いた道のりを思い出し、泣きそうな気持ちになる。

出発した時は笑ってたのに、心優もだんだん神妙な顔つきになって来ている。

だって、思い出すなって言う方が、無理だよな........



それでも公園に着くと、イルミネーションにはしゃぐ温人に釣られ、心優は楽しそうにしていた。

その姿にホッとしながらも、ついベルの形のライトを探してしまう俺は、自分で思っている以上に未練タラタラなのかもしれない。



情けないよな。

でも、心配で仕方ないんだ。

航佑と上手くやっていると思ったのに、あんなに悩んでいる心優の寂しそうな背中が。

二人を見ているのが辛いから、海外に逃げようと思ったのに、これじゃ置いて行けないじゃないか..........