帰宅したら、家のそばに航佑の車が停まっていた。

いつまでも電話に出ない私を案じて、どうやらここで待っていてくれたらしい。



ドキドキしながら車に近付いていくと、航佑は嬉しそうな顔をして、すぐに車から降りて来た。

可哀想なことをして申し訳ないと思う気持ちでいっぱいで、なかなか目を合わせることができない。



「昨日は、ごめん。謝ったくらいじゃ済まされないことをしたのは、わかってる。でも、全部、心優のことを守りたくてやったことなんだ。それだけはわかってほしい。」

「うん。.......私も意地張って、電話に出なくてごめんね。」

「誕生日なのにこんなに悲しい思いさせて、簡単に許してもらえるとは思ってない。もう二度と嘘はつかないから、何があったか、話だけでも聞いてほしい。」

「.......うん。」