「なぁ、心優........。」

「なぁに?」

「間違ってたら、ごめん。」

「うん.......。」

「.......稜と、何かあった?」

「..........。」



息が止まる。

瞬時にカラダが硬直して、心拍数が急上昇する。



..........気づいてた、の?



「だとしても.......俺の気持ちは変わらないよ。」

「.........。」

「何があっても、俺は心優を愛してるし、信じてる。」



その言葉を聞いた瞬間、目の前が見えなくなるほど涙が溢れ出した。

全身の力が一気に抜け、真っ直ぐ立っているのがやっとになる。



航佑は私を向き直らせ、正面から力いっぱい抱きしめた。

いつも冷静な航佑に似合わないくらい、激しく、強く、しっかりと........