名前を見つけただけなのに、ホッとする。

「お誕生日おめでとう」と要件以外は、ほとんど書いていないメールなのに、興奮した心が落ち着いていく。

稜の温かい気持ちが、私の中にす~っと入り込んで来るのがわかる。



______いつでも遠くから、お前のこと、見守ってるから



最後の一行に、涙がこぼれる。

ありがとう。

稜がいつも気にかけてくれてるのは、わかってる。

甘えて泣きついても、迷惑なんかじゃないって、言ってくれるのも。



でも、さすがに今日はできないよ。

誕生日に泣きながら電話なんて、心配させ過ぎになっちゃうから。

会いたいけど、声を聞きたいけど、今日だけは我慢する。

稜が帰って来るまでは、一人で頑張らなくちゃ.........