家に帰ってすぐ、自分の部屋に直行した。

誰にも会いたくない。

話したくない。

何にもしたくない。

床にペタンと座り込んで、視点が定まらないまま、宙を眺めていた。



トントン......

誰? ノックの音がする。

今は誰とも顔を合わせたくないのに。



「入るよ。」

「友哉?」

「うん。今日って、航佑くんのとこ、行ったりしないの?」

「.......行かない。」

「さっき、稜から電話あってさ、心優にチーズケーキとアイス送ったって。今日、明日は航佑と一緒だろうから、邪魔しちゃいけないと思ってメールだけしといたって言ってた。」

「え? メール?」

「変なとこで遠慮して、気ぃ使うんだよな、あいつ。」

「..........。」

「行かないんなら電話してやれば。」

「..........。」