「あっ、心優、智沙のこと泣かすなよ。」

「違うの。心優ちゃんが教えてくれた友哉くんの言葉が嬉しくて、涙が出ちゃっただけ。」



友哉が智沙ちゃんの隣に座って、照れ臭そうにティッシュを手渡す。

こうして見ても、なかなかお似合いのカップルだと思う。



「俺、そんなイイこと言ってた?」

「カッコ良過ぎて、友哉じゃないみたいだった。」

「うるせー。」

「後で稜にも報告しよう。」

「あ、そう言えば、明日じゃん? 稜の誕生日。」

「うん、そうだね。」

「電話してやれよ。」

「うん.......。」

「ついでに、俺のこと、いっぱい褒めて伝えといて。」

「いいですよ。」

「俺は、何があっても智沙と温人を絶対幸せにするから、応援してくれって。」

「うん。」

「あと、お前も頑張れよって。」

「え?」

「いいから、そう言っといて。」

「.......うん。」