お父さんがお茶を吐き出す。

お茶の間を再現したコントみたい。

早くも絵にかいたような風景が広がり始めていて、笑っちゃいそうになる。



「お兄ちゃんじゃなくて? 友哉なの?」

「うん。真剣に交際してる人がいて、その人と一緒になりたいんだ。」

「それはもちろん、構わないけど、お前、まだ23だろ? 相手の人は何て言ってるんだ?」

「相手の人は心優と同い年で、しっかりした素敵な人だよ。俺が結婚を切り出した時も、うちの家族が納得しないなら結婚はできないって、条件を出された。」

「そう。お母さんは、友哉が本気で好きだと思える人なら賛成よ。」

「ありがとう。親父は?」

「反対はしないけど、お前、本当に大丈夫なのか?」