*「何があっても絶対幸せにするから」
稜が北海道に戻ってから一か月ちょっとが過ぎた9月半ば、ついに友哉が一大決心をした。
お父さん、お母さんに、結婚したいという意思を伝える覚悟をしたのだ。
味方になってもらうべく、兄貴にも先に話しておき、何かあった時のために、フォロー要人として一緒に見守ることにした。
普通に結婚したいと言えば良いだけじゃないから、友哉だけじゃなく、私や兄貴まで半端なく緊張している。
土曜の朝、何もな知らない両親がリラックスした状態でくつろいでいる時を狙い、それは実行された。
「あ、あのさ.......親父と母さんに話があるんだ。」
「友哉がか? 何だ、突然?」
「俺、結婚したいと思ってるんだ。」
「ぶっ.......。」