しばらく黙ったまま、そうしていた。

航佑の香水の匂いに包まれて、気持ちが安らいでいくのがわかる。

一緒にいれば、心の中はすぐに航佑を好きな気持ちでいっぱいになって、さっきのことなんて気にならなくなるに違いない。



だから、きっと大丈夫。

私は、誰よりも航佑を愛してる.........



「実は、外でご飯っていう気分じゃないだろ?」

「.......うん。」

「そしたらさ、ちょっと行きたい所あるから、付き合ってよ。」

「何処?」

「内緒。此処に車停めたまま、ずっと抱き合ってる訳にもいかないし、テイクアウトで何か買って行こうか。」

「うん。」



何処に行くのかわからないけど、とりあえず、頷いた。