*「私のことは、ほっといて」




友哉が北海道から帰ってきた時、言っていた。

稜が八月のアタマに帰って来るから、休みを合わせられるようなら合わせてほしいって。

みんなで、どこか行くつもりなのかな?

実はものすごく楽しみだ。



稜に会いたい。

何とか稜のことは割り切って考えられるようになったし、会わない間に、少しは私も強くなったはず。

そろそろ笑って、楽しく話せるようになったんじゃないかと思う。



最後に会った時、稜は私なんかよりよっぽどシャンとしていたし、吹っ切れた様子も見せていた。

稜はとっくに立ち直っているだろう。

今ならきっと、前と同じように何でも話せるような気がする。