ニコッと微笑む友哉の顔が、いつも俺と心優にくっついていた悪ガキの頃を思い出させる。

大人になって話す内容は変わっても、こいつと俺の関係が、こうして変わらずにいることがとても嬉しい。



けど、こいつは全てをかけて守るべき相手を見つけて、そのために大きな決断をして..........

弟だったはずが、気付けば、俺なんかよりずっと先を見据えている。

もちろんそれは嬉しいことだけど、寂しいような、羨ましいような、何とも言えない感情に苛まれる。



「俺も、いつだって稜の味方だから。」

「.......え?」

「これからも、ずっと。」

「..........。」

「だから無理すんな。気が変わったら、いつでも言えよ。」

「うん。でも、もう..........。」



本当の俺は、どうしたいんだろう。

その答えを出すには、まだしばらく時間がかかりそうな気がする..........