七月最初の週の新千歳空港は、世間の夏休みがまだ本格的に始まっていないからか、思ったほどは混雑していなくて、見慣れた笑顔をすぐに見つけることができた。

半年しか経っていないから、お互い何も変わっちゃいないけど、こんなに長い間、会わなかったのは初めてだから、何となく気恥ずかしい。



「よお。久しぶり。」

「うっす。」

「元気にしてた?」

「何回も電話してんだから、知ってんだろ。」

「ははは........そうだけどさ。」

「心優も兄貴も雄河も元気だよ。みんな、会いたがってた。」

「俺もみんなに会いたいなぁ。」

「夏休み取れたら帰ってくんだろ?」

「うん。」

「そしたら、また飲もうぜ。」

「そうだな。.....じゃ、行こうか。」

「おう。」