一年前と同じ、ツリーのライトに照らされてキラキラ輝いた航佑は、私に気付くと嬉しそうに笑って歩み寄り、何も言わずに抱きしめてくれた。

いきなりそうされたのに、驚くどころか、安心する。

そのまま航佑に身を任せ、腰に手を回したら、私の中に安らいだ気持ちが広がって行った。




「今日が待ち遠しくて、たまらなかった。」

「去年と同じセリフだね。」

「今日は、特にそういう気分なんだ。」

「心配してた?」

「うん。」

「ごめんね。」

「おととい、サンタに会ったよ。」

「.......え?」

「あいつ、ちゃんと全部話してくれた。心優が俺を選んでくれたことも。」

「稜が?」

「そう。」