「だからね、自分の気持ちにも、周りにも、ずっと嘘ついてた。稜は、ただの幼なじみなんだって.......。」

「..........。」

「そばにいられるなら、このままでもいいって強がってた。」

「心優.......。」

「バカだね。」

「そんな風に思ってくれてたの、知らなかった。ごめん。」

「謝ることじゃないよ。」

「うん......。」



少しずつ緩んできていた稜の腕にまた力が入って、身動きできないくらいキツく抱きしめる。

ドキドキは激しくなるばかりなのに、稜の腕の中は、温かくて、どこか懐かしくて、何故かとてもホッとして.........