「ねぇ、桜井さん」

「ん?」

「あたしのどこがいいの?」

「癒し系」

「他には?」

「可愛い」

「もっと!」

「胸が大きい」

「?!セクハラっ!!」

「え?!なんで!」


そんなんじゃなくて、
もっと…………


「………」

「どうしたん?」

「…桜井さんの彼女はサヤカ先輩なんでしょ」

「……バレたか…」

「…後輩だもん」

「そうなんや、そりゃバレるわな」


桜井さんはハハッと空笑いした。

「あたし、1番になるにはどうしたらいいの?」

「……」

「美人になればいいの?」

「……」

「テニスが上手くなればいいの?」

「……」

「性格が良くなればいいの?」

「……」

「胸が小さくなればいいの?」

「……ぶ」

「…?」

「お前、何気にあいつに失礼やぞ〜」

「へ?」

「ほんま天然やな〜」

「天然じゃないもん!てゆーか桜井さんはサヤカ先輩みたいな小さい胸の方が好きなんでしょ?!」
「いや〜そりゃ大きくて形いい方が好きやで」

「………単なる胸フェチじゃん」
「引くなよ…」

「これからおっぱい星人て呼ぶ!」

「は!?絶対やめて!!」


桜井さんはあたしと関係をもってからあまりサヤカ先輩の話をしなくなった。きっと気まずくなるからだと思った。

あたしも関係を壊したくないからなるべく話さないでおこうと誓った。


「タマキって彼氏おらんの?」

「そんな今更わかりきったこときかないで下サイ。」

「そやな〜タマキは俺一筋やもんな〜」

「……」

「俺が初めてやしな〜」

「言うな!!」


あたしは恥ずかしくて布団にもぐった。
すると、桜井さんが布団をめくってあたしを抱き寄せてキスをした。深い甘いキス。


「ほんま可愛いな」


あたしは桜井さんのこと

「ほんま好き」

だよ…


だから桜井さんの1番をあたしに下さい……