放課後。

あたしは部室で友達とウェアに着替えていた。


「この間、卒業生のサヤカ先輩がここに遊びにきてたよ〜」

「え?サヤカ先輩、アメリカから帰ってきてんの?」

「タマキ知んないの〜!?とっくの一年前くらいから帰国してるよ〜!!」

「サヤカ先輩ほど才色兼備って文字がぴったりな人いないよね〜♪しかも、あのカッコいい彼氏と2年も続いてるんだって!まじ幸せわけてほしいよ〜」


サヤカ先輩は、あたしが高校1年生の時のテニス部の先輩。
カヨコがいうように、キレイでテニスもうまかった。2歳上の恋人と今だに続いているらしい。
そして、2年前に卒業してからアメリカに1年間留学して、一年前から帰国していたらしい。
あたしらからみれば理想の存在だ。


「でも、うわさによると彼氏が他にもいるらしいんだよね〜」


カヨコは人のうわさにすごく敏感だ。


「それって浮気だよね?」

「でも、なんかその相手の方が付き合い長いらしい…」

「へ〜そうなんだ」

「あたし、その人みたんだけど、結構、イケてた!!」


カヨコは楽しそうに話す。


「なんか、背は高くてスラッとしてて顔がキリッて感じ!」


カヨコが話しているとおりに想像したら桜井さんが浮かんだ。

確かに、全て、話していたことに当てはまっていく。


じゃあ…



彼女はサヤカ先輩なの………?