翼のお陰なのか…

私の気持ちは落ち着いていた。



でも…

どうして…翼があそこにいたのかな…


亮太と顔見知り…?



まさかね…。

偶然だよ…。


そう自分に言い聞かせ、納得させた。




翼のことで、頭がいっぱいだったけど、改めて感じていた…。



亮太は…絶対に有名になれる。



亮太は…きっともう…


私のことなんか…吹っ切れている…って…。



あんなにファンがいるんだもん…。

平凡でどこにでもいそうな、普通の私なんて…


もう興味はないはずだ。




冷静に考えると…



もしかしたら、亮太が私に気付いてくれて…また私に微笑んでくれるかもしれない…

なんて…自惚れてた。



見るだけ…なんて言ってて…


期待していた私は…


なんて愚かなんだろう…。




バカだね…私…。