亮太に会いたくて…亮太に触れたくて…

限界を感じていた時だった…。




いつもの平凡な毎日を送り、いつもの帰り道になると思ってた。



…今日も、仕事はおしまい…。
早くシャワーを浴びたい…。


歯科医院独特の匂いを早く流したくて早歩きになる…。



この匂いを感じると…必ず亮太の言葉を思い出すから…



『この匂いも、理夜の一部だろ…?』



初めて結ばれたときに…言われた言葉を…。








亮太…そろそろ限界だよ…。




そんな想いに囚われていると…



『よろしくお願いします。』

私の前に差し出される一枚のチラシ…。




こういうの…断れなくて、いつもきちんと受け取ってしまう私…。



駅に着く頃にはいつも鞄の中はティッシュやら、チラシやらでいっぱいになってしまう…。




結局、またしても自然に手が出てしまっていた。




…今度は何のチラシ?



少しうんざりしながら目を通すと…



私の心臓は飛び出てしまうくらいに、激しく音を立てた。