亮太と連絡を絶ってから、私は毎日が戦いだった。
生活は、仕事と家の往復で…平凡なんだけど…
亮太を忘れようと必死だった。
無理矢理連れていかれていた合コンにも、自ら積極的に参加したりして…。
そこで、とても優しい人に出会った。
携帯番号もメアドも交換して、連絡を取ったりした。
二人で会うようにもなった。
でも…
その人と歩いていたとき…
不意にその人が私の手を握ってきた。
とても優しくて…
私を大事にしてくれていたのに…
私は…その手を振りほどいてしまっていた。
私の身体が…無意識に触れられることを拒んでいた。
その人の悲しそうな顔を見て…
胸が痛む…。
傷つけてしまった…。
それと同時に…亮太の存在が、私の中で決して消えることはないんだということを思い知らされた。
私は亮太以外の人を受け入れられなくなっていた。