『理夜とは、半年くらい前に終わりました。俺が理夜を裏切って、めちゃめちゃ傷つけてしまったんです。』

深くため息をついていた。


『えっ…嘘…』


俺は言葉が出なかった。



『理夜が一番大切だって気付いたんですけど、もう遅くて。…理夜には…支えてくれていた方がいたみたいです…。……それって…もしかして…』


翼さんはそれ以上は言わずに、明らかに動揺している俺に、

『…じゃあ…俺はこれで…。』


そう言って、楽屋を出ていこうとした。


『待って!じゃあ…今理夜は…』


俺の問いかけに、


『俺に聞かないで…理夜に直接聞いてみてください。じゃあ…これからも頑張って!』



翼さんは、そう言い残し…

立ち去っていった。






この日以来…翼さんは俺の前に現れることはなかった。










理夜…どういうことなんだ…


理夜が連絡を絶った時期と…翼さんと別れた時期…


ほぼ、同時じゃないか…