一週間後の土曜日…
俺は柄にもなく緊張していた。
理夜は…来てくれるだろうか…
劇団名を見て…来ない可能性さえある…。
翼さん、頼むよぉ…。
そう願いながら…舞台の上に立った。
翼さんの席は予め、指定してある。
舞台の上からも確認できる一番前のど真ん中…。
開演のブザーがなる…。
俺は大きく息を吸い込み…一気に吐いた。
ほっぺたを両手で軽く叩き、気合いを入れると…
舞台の幕が上がった。
開いた瞬間…
すぐさま翼さんを確認…。
だけど…
隣には…
理夜ではない…
違う女性が座っていた。
…理夜は………?
俺の頭は…真っ白になった…。