俺は頭を冷やそうと思った。
バーに行くのは、当分控えよう…。
そう思った矢先、劇団のほうが忙しくなり…
バーに行くことがなくなっていった。
正直ホッとしている。
忙しくなければ…俺はまたバーに行ってしまうかもしれない。
これからは…劇団に集中しよう。
また舞台が始まる…。
理夜に見に来てもらった舞台で…
劇団はメディアに注目された。
それからスポンサーが付き、また舞台をすることになったのだ。
今以上に大きな劇場の舞台に立てる。
だから今回も、主役は譲れない…。
俺は無我夢中で…突っ走った。
でも…理夜を忘れようとして突っ走っていたのに…
いつのまにか…
理夜に見に来てほしい…。
そう思うようになっていた。
また…主役になれたら…
理夜に……
俺の中で、ある計画が頭に浮かんでいた。