「優那ちゃん。乗って行きませんか?」
「いいんですか?」
「はい。どうぞ」
あの頃と変わらない助手席。後部座席に陽南の為のぬいぐるみが転がっているのも変わっていない。
大学生活の話や本の話。一緒にいるのに陽輝は何も思わないのだろうか。
そう思うと、陽輝を好きでいる意味がない気がしてくる。
それならば早く陽輝を諦めて、新たな恋が出来たらいいのにとさえ思うのに。
それが出来ないのは、陽輝がとても好きだからだ──
「いいんですか?」
「はい。どうぞ」
あの頃と変わらない助手席。後部座席に陽南の為のぬいぐるみが転がっているのも変わっていない。
大学生活の話や本の話。一緒にいるのに陽輝は何も思わないのだろうか。
そう思うと、陽輝を好きでいる意味がない気がしてくる。
それならば早く陽輝を諦めて、新たな恋が出来たらいいのにとさえ思うのに。
それが出来ないのは、陽輝がとても好きだからだ──