どうすれば良いか。わからないまま、手紙を持って帰宅。

「お帰り、ハル兄」
「ただいま、陽南」

陽南が迎えてくれる。中に入ると日本に帰ってきたばかりの母親がご飯を作っていた。

「ハル兄ー。勉強教えて」
着替えをしていると陽南がやってきた。

「いいですよ。でも、先にご飯にします」
「うん。ここに置いとくね」

陽南が宿題を置くと同時に優那から渡された恋文に気付く。

「これ、何?」
「ダメです。これは」

陽輝が制止させるよりも先に陽南が文を取り出していた。取り上げることも出来ずに陽南が読み終わるのを待つ。

「どうするの?ハル兄」
「どうすると言われましても……」
「優那お姉ちゃんのこと。好きじゃないの?」

好き。そう言えれば良いのに、言えない自分が情けない。