今日は卒業式。
─想いを伝えなければきっと後悔する─

その言葉が後押し、想いを伝えることを決意した。
卒業証書を受け取り、最後のホームルームを終えた同級生達は先生と写真を撮る。優那もまた、同級生や先生と話をして写真を撮る。
笑顔でカメラに収まるけれど、心のドキドキは止まることなく、続いていく。
次々と帰路に着く同級生。一人、また一人と減っていく度に優那の緊張は高まっていく。

「優那。準備はいい？」
「うん」

直接伝えるのは怖い。そこで、想いを手紙に託した。

「じゃあ、私達は先に帰るから」