――今日は孔明の所へ行って、今一度道具について聞いてこないとなぁ。あれじゃ使い物にならないよ。


キュキュッとノズルを閉め、扉の外にあるバスタオルを掴んだ。


バチン、バチンと体格の良い体をタオルで打ち、水分を飛ばす。


――よし! 気合が入った! 今日は勝負パンツの赤のトランクスでも履くかな?


バスタオルを体に巻き、浴室から出ると、人の気配は消えていた。


お袋は買い物か? 


テーブルのほうへ近づくと、ちゃんと朝御飯のトースト、目玉焼き、サラダ、コーンスープが用意されている。


――ありがたい。あっ、新聞。


親父がいつも座る背もたれに、新聞が立てかけて置いてあった。