素っ裸になり、浴室の扉をガラガラッと横に引いた。窓からは日差しが入り込み、光あふれたバスルームだった。


――朝方のお風呂なんて久しぶりだな……結構気持ち良いかも。数年前、家族旅行で温泉に行った以来だよな。


シャワーを手に取り、ノズルを捻る、手の平でまずは温度調節をした。


――絵恋さんも、このお風呂を使う事になるのか……ああ、俺好み過ぎるんだよなぁ~。


滝に打たれた修行僧のように、頭部を刺激する。


――手に入れたい……。


いけない、いけない。兄貴の奥さんになるんだから。紹介してくれる女性に期待しよう。


ボディーソープを体中に塗り手繰り、罰の悪い気持ちと一緒に洗い流した。