トランプやワニゲームというシンプルな遊びを客と楽しむんだが、ドサクサに紛れ苺の手に触れる客がいる。


――なぜ怒らないんだ?


酒を飲みながら苺の笑い声、楽しんでいる様子を窺う。本当は嫌なんだろう? 断れば良いのに。


そんな日は嫉妬の炎に燃え、酒がまずくなった。俺なんか1年以上も通っているのにゲームなんてした事がない。


俺はずっとお前だけを見つめている特別な人だろう? 何も言わなくても、手ぐらい握ってくれれば良いのに。