後ろから大きな声が
聞こえて、思わず
振り返ってしまった。



「……?」

『ちょっと待った!今からドコ行くの?出勤?』


振り返るとそこには、
茶髪の男。たぶんホスト。

「…そうだよ。ホストなら、行かないから他当たってよ」

と、ひらひら手を振って、立ち去ろうとした。






『ホストだけど、キャッチじゃないよ。
綺麗なおねーさんっ』

名前は?

と、やたら笑顔で聞いてきた。


いつもだったら完璧にスルーしてたけど、
何故か教えてもいいか。と、思ってしまったのは、
人懐っこい笑顔のせいだろう。




「…あき。」


『あきチャンねー。
はいオッケー。覚えたっ!』

「はあ…。」

『俺はケイト。あっ本名だよ!漢字はねぇーあっ!』

タイミング悪くケイトの
携帯がなった。